しびれは、糖尿病三大合併症神経障害の1つ、見逃してはいけない症状

しびれは、糖尿病三大合併症神経障害の1つ、見逃してはいけない症状

糖尿病の「三大合併症」の内、最初に症状が現れるのが糖尿病神経障害だ。これは非常にありふれた合併症で、自覚の有る無しにかかわらず、75%の患者が影響を受けているとみられる。一口に神経障害といっても実に症状は多様で、その程度も、何となく不快に感じる程度のものから、激痛や冷感、無感覚など、生き方にかかわるような重篤なものまである。全く自覚のないままに2型糖尿病を発症すると、平均10年も経てば何らかの症状を発症する。残念ながら神経障害が現われて、やっと2型糖尿病の診断が下されるという人も多い。初めて糖尿病と言われて、2~3年で神経障害が出るのはこのような理由による。

神経系には中枢神経や末梢神経、自律神経などがあるが、多くの神経障害は末梢神経から始まる。特に体で一番長い神経線維が通じている足や手の先から症状が現われる。1本の長い神経線維は、その途中で過剰なブドウ糖に襲われるリスクが高い。足先、足底から始まる異常な感覚が、靴下をはくように次第に上がってくるので、ストッキング(靴下)・グラブ(手袋)症候群とも呼ばれている。これが左右対称、つまり両方の足や手に広く起るのが、糖尿病末梢神経障害の特徴だ。

細い神経線維がダメージを受ければ以下のような症状が出る。熱い、冷たいの温度が分からなくなる、針を刺したような痛みや灼熱感、痛み、特に夜間に強く出るしびれ、無感覚、極めて強い冷えの感覚、足が腫れ上がる、もし太い神経線維がダメージを受ければ、異様な感覚が常にある、体のバランスが取れない、足の位置が思い通りにならない、ひいては足の構造が壊れる「シャルコー関節炎」を発症する、軽く触れても知覚出来ない、などの症状が起きる。

また、自律神経がダメージを受ければ、上半身や食事中の異常な発汗、排尿障害、胃や腸の機能不全、立ちくらみ、便秘、下痢など様々なトラブルが起こる。最後はとても悲惨な状態になる。進行が極度に進めば、下半身、特に脚の無感覚、壊疽が始まる。壊疽は骨まで達し、一度壊疽すると組織は元には戻らない。その結果、両足切断という、尋常ではない状態となってしまうのだ。