ヘモグロビンA1cの値が6.5%以上だと、糖尿病の疑いが多い

ヘモグロビンA1cの値が6.5%以上だと、糖尿病の疑いが多い

2010年7月1日から、新しい糖尿病の診断基準が定められた。血糖値に加えて、「ヘモグロビンA1cの値が6.5%以上」の場合も含め、糖尿病と診断するという点が、新しい診断基準だ。従来の診断基準では血糖値が①空腹時血糖値80~110mg/dℓ未満②75g糖負荷試験(食後2時間血糖値)で80~140mg/dℓ未満③随時血糖値200mg/dℓ未満のいずれかの値の範囲内より高値で、再現性を持って認められる場合、つまり、継続的に認められる場合に糖尿病と診断しており、ヘモグロビンA1c値は、診断には補助的な位置付けだった。

しかし、ヘモグロビンA1cは検査が容易で、慢性の高血糖状態をより良く反映する指標として有用である事から、今回の改訂で、「補助的な項目」から、より上位となる診断数値の1つとして取り上げられた。診断基準数値の1つとなったヘモグロビンA1c値は、6.5%以上が「糖尿病の可能性あり」とされた。これは、日本のデータを用いて、糖尿病性網膜症の出現頻度や血糖値と、ヘモグロビンA1c値との関係を解析した結果から決定された。

新しい診断基準にヘモグロビンA1c値が加わったものの、糖尿病の診断は血糖値が、上記3項目の内の値の範囲内より高値であり、加えて、ヘモグロビンA1c(6.5%以上)の値の両方で評価するよう定められており、血糖値が、糖尿病の診断には必須であることには変わりはない。

被験者がヘモグロビンA1cの値が6.5%以上のみを満たすだけでは糖尿病と診断出来ず、ヘモグロビンA1cと同時、あるいは再検査で血糖値を測定し、ヘモグロビンA1cの数値が6.5%以上で、血糖値も診断基準を超えて糖尿病と診断される数値であった場合に、糖尿病と診断される。1回目の検査でヘモグロビンA1c値が6.5%以上と診断され、再検査で再度数値が6.5%を超えていても、血糖値が糖尿病の数値でなければ、あくまで「糖尿病疑い」に留まるとされている。また、血糖値のみ糖尿病の数値の場合、糖尿病の典型的症状や、確実な糖尿病網膜症のいずれかが見られれば糖尿病と診断される。